31 Jan | 2017
Jam Drops
まあるいビスケットの真ん中に、ジャムをひとさじ。
ホロホロの食感が懐かしい、ティータイムのおやつです。
イギリスの人は紅茶だけでなく、ジャムも大好き。
アフタヌーンティーのスコーンにも、朝食のトーストにも、たっぷりのジャムやマーマレードは欠かせません。イギリス菓子にも、ジャムを使ったレシピはたくさんあります。
その中でもいちばん気軽につくれて、日々のちょっとしたお茶のおともにぴったりの小さな焼き菓子、それがジャムドロップスです。
イギリスのビスケットはどちらかというと、ザクザクと硬いタイプが多いけれど、ジャムドロップスは、口の中でホロホロとくずれるようなやさしい食感。その秘密は、たっぷりのアーモンドパウダーと卵黄を加えた生地にあります。
つくり方は簡単で、粉類に細かく切ったバターをすり込み、最後で牛乳と卵黄を加えて混ぜるだけ。ボウルひとつでOKです。生地を丸めてオーブンシートに並べたら、丸いお箸や棒の先などで中央をくぼませます。
好みのジャムを小さめの絞り袋に入れて、丸めた生地のくぼみにしぼり入れます。果肉の残ったジャムは少し絞り出しにくいけれど、ちょっとくらいはみ出てもご愛嬌。ジャムはたっぷり絞った方が、食べる時においしいですよ。
ジャムを絞ったら、上に天板をかぶせた状態でオーブンに入れます。焼き色をあまりつけずに仕上げたいお菓子に、よく使われる方法です。火の通りが心配な時は、最後に数分、上の天板をはずした状態で焼いてください。焼き色が付き過ぎないよう、くれぐれもご注意を。
今回使ったのは、イギリスのLondon Borough of Jamです。
左から、ルバーブ、レモン、グリーンゲージプラムの3種類。そのままでとてもおいしいジャムですが、焼き菓子として火を通すとさらに凝縮して、また違った味わいが楽しめます。
ジャムドロップスに使われるジャムはラズベリーやアプリコットが多いようですが、基本的には何でもOK。ただ甘いだけより、少し酸味のある果物のジャムの方がおすすめです。
ホロリとくずれるやさしい生地に、ジャムのキュンとした甘酸っぱさがアクセントになって、ひとつ、もうひとつと口に放り込みたくなる。
派手ではないけれど、お茶と一緒につまんでいるうちにおしゃべりが弾みそうな、気楽な気持ちになれる、ティータイムの小さなおともです。
Recipe
作り方
- バターは5mm角程度に細かく切り、冷蔵庫でしっかり冷やしておく。オーブンは170℃に予熱する。
- 薄力粉、アーモンドパウダー、粉砂糖を合わせて振るう。そこに細かく切ったバターを加え、すり混ぜる。手の熱でバターが溶けないように素早く、バターの粒がなくなるまでしっかりとすり込むこと。
- 溶いた卵黄と牛乳を合わせ、2に加えてゴムベラなどでムラなく混ぜてひとまとめにする。
- 生地を12〜13g程度ずつ取って丸め、天板の上に敷いたオーブンシートの上に並べる。先の丸い橋や棒などを使い、くっつかないように打ち粉(分量外)をしながら中央をくぼませる。
- 好みのジャムを小さめの絞り袋に入れ(ビニール袋の角を利用しても良い)、先を細く切り、生地のくぼみにジャムをしぼり入れる。
- もう一枚の天板をひっくり返して上からかぶせた状態で、約20分焼く。やけどに気をつけながらカバーした天板を外し、さらに3〜4分焼く。オーブンから取り出し、ケーキクーラーなどで冷ます。
材料(約30個分)
薄力粉 130g、アーモンドパウダー 70g、粉砂糖 70g、バター 85g、卵黄2個分、牛乳大さじ2/3、好みのジャム 適宜